2018.01.17 |
---|
ベイズ理論とコンジョイント分析
最近はやっているベイズ理論(ベイズ推計)ご存知でしょうか?
18世紀の数学者トーマス・ベイズさんが考えた定理で、新たなできごとを予測する際に、すでに起きている事象を予測の材料として次々と加えていくことによって、予測の精度が高められるという考え方です。
ベイズさんは1702年~1761年に生きておられた方です。その方の定理が約300年後の現在になって脚光を浴び、人々の生活を変えようとしているなんて。人類の集合知を感じますね。
AI(Artificial Intelligence、人工知能)、ディープラーニングはこのベイズ理論を元にしているので最近かなり有名になりました。
もう少し身近なところでは迷惑メールのフィルタリングにも使われています。
ベイズ理論をもとにしたベイジアンフィルタという手法を応用しています。
そんなベイズ理論ですが、コンジョイント分析でも使われています!
コンジョイント分析の中でもCBC法だけなのですが、CBC法は一人の回答者の情報が圧倒的に少ないため情報不足です。
回答者の回答負荷を下げるために設問数を少なくした結果、情報が少なくなっています。
そこで回答結果から個人別に効用値を推定するためにHB(Hierarchical Bayes、階層ベイズ)という補正方法を行い、他者の回答情報を借りて個人別効用値を算出しています。
「階層ベイズ」の「ベイズ」が「ベイズさん」の「ベイズ」です(しつこい)。
あら、こんなところにもベイズさんが!という感じですよね。
・・・というよりも、以前は知る人ぞ知る(大げさ)ベイズ理論だったのが、最近世間で脚光を浴び、かなり多くの人に認知されているのではないでしょうか。
簡単な解説も出ているので、そうだったの!と新しい発見があったり。
以前は「ベイズ理論」を説明するのにも苦労していましたが、今は「迷惑メールフィルターと同じ理屈なんですよ」と言えばわかってもらえるかもしれません?!
それにしてもベイズさん、世界を変えるほど偉大な数学者だったのですね!
(記:藤井)