2020.06.16 |
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マインドシェアを補正して実際シェアに近づけてシミュレーションできますか?
はい、可能です。
現状の販売量やシェアデータが入手可能であれば、あるいはもし簡単に入手できないのであればスクリーニング調査等からブランドごとのシェア測定して利用することも可能です。
手順としては
- 現状のマーケット再現し、自社と複数の競合ブランドの商品スペックを属性水準を指定して表す。
- その状態でシミュレーションを行いマインド・シェアを算出する。
※マインド・シェアは当然ながら認知や流通の影響、配下力、キャンペーンの有無など、アンケート画面以外の情報は一切考慮されませんので実際のシェアであるリアル・シェアとは乖離するはずです。マインド・シェアはある意味商品の本来の実力と言えるかもしれません。 - 上記1.のリアル・シェアの情報と、②のマインド・シェアの情報を比較して補正すべきウェイト値のようなものを求めます。通常External Effect Valueとか外部要因補正値のような名称で呼んでいます。各ブランドごとの『リアル・シェア(%)÷マインド・シェア(%)=外部要因補正値』となります。
- この補正値を各ブランドに割り当ててシミュレーションを行います。当然ながらベースとしたシナリオの各ブランドのシェアは実際シェアに一致するようになります。
- この状態で価格やスペックを変更してシミュレーションを行うことでよりリアルなシェア・シミュレーションが可能になります。
尚、全くの「新ブランド」は当然ながら補正値のベースとなる実際シェアが存在しないため適用できません。単なる「新商品」の場合は既存のブランドと同様の配下力を持つであろうと仮定して現状のブランドやメーカーの補正値を入れて使うこともあります。