2020.06.05 |
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交互作用とはなんでしょうか?
英語ではJoint EffectあるいはInteraction Effect等と呼ばれます。
ざっくり申し上げますと、特定の属性間のペアでの選択度合いを交互作用と呼んでいます。
通常、CBCはじめとした選択型コンジョイントでは、複数のカードを呈示して1つを選ぶような選択実験を行いますが、通常の効用値は主効果(Main Effect)と呼び、上記のようなペアでの出現に対する反応は考慮しません。(通常の他のコンジョイントはほぼこのようなMain Effectモデルです)
Traditionalな直交プロファイルを用いるコンジョイントでも直交表の何列目かにx列目とy列目の交互作用が現れる等と綿密に実施すれば可能になりますが、計画がなかなか複雑になります。
交互作用を想定しない一般的なコンジョイントの計算では、選択されたカードに含まれている水準の1つのみに注目し、その水準が含まれているとどの程度、選ばれるのかを回帰計算した係数がその水準の効用値となります。
しかし、交互作用についてはカードに含まれる1つの水準と別属性のもう1つの水準のペアでの状況に注目し、ペアで出現している場合どの程度選ばれるのかを計算しているものになります。
交互作用を含む合計効用値の計算は以下の概念で計算します。
例えば、銘柄A x 100円の交互作用を含む効用値は、「銘柄Aの効用値(主効果)+100円の効用値(主効果)+銘柄Ax100円の交互作用」で合計効用値を求めます。
参考までに、通常のよくあるコンジョイントはMain Effectモデルのため、設計段階でペア出現についての想定は無視しているため交互作用については求めることができない場合が多いですが、CBCでは常にJoint Effectを意識して呈示デザインを計算しているため交互作用計算が可能になっています。
実際のCBC呈示デザインとしては特定の水準と別属性の特定水準のペアが全デザインの中で、あらゆるペアが概ね同数出現するように複雑なデザインを取っています。