数量化Ⅲ類はアンケート質問に対する回答パターンなど複数のデータの特徴から、サンプル相互の距離(似ている度合い)、カテゴリー(回答選択肢)相互の距離を得点化し、サンプルやカテゴリーの特性を分類して解釈する手法です。
商品やブランドのポジショニングや、回答者をグループ分けする際などに利用できます。
事例1
[解析目的]
企業の人材採用における傾向分析
企業が人材採用時に重視するポイントを分類し、業種や規模など、企業群別に重視ポイントを分析する。
[解析方法]
(1)質問(例)
(2)カテゴリースコアの算出と分類される軸の解釈
数量化3類によってカテゴリーを分類する軸が抽出される。カテゴリースコア順の並びから、どのような分類で抽出された軸か、軸の意味合いを解釈する。
第1軸
「学歴・学力」重視か、「働く姿勢」や「意欲」を重視するかを分ける軸
第2軸
業務に直接役立つ技能を重視するか、基本的な資質を重視するかを分ける軸
(3)抽出された軸のマップ上に各回答サンプル(企業)をポジショニングする。
[解析結果]
従業規模の大きい大企業は直接的な技能やスキルより社会人としての基礎的な資質を重視する。中小企業は大企業に比べてより実践的で即戦力化できる人材を求める傾向が強い。